三重県熊野市で8月、一部白骨化した女性の遺体が発見された事件で、県警捜査1課と熊野署は、女性の次男で無職の桐本行宏被告(56)=保護責任者遺棄と死体遺棄の罪で起訴=が母親の死亡を届けず年金をだまし取った疑いが強まったとして詐欺容疑で逮捕状を取った。一両日中にも再逮捕する。捜査関係者への取材で分かった。
同課などによると、桐本被告は09年2月に母の千代さん(当時80歳)の死亡を確認してから今年8月までの間、千代さんの年金約120万円をだまし取った疑いが持たれている。調べに「母の面倒を見るのが大変になった。年金を受け取るため届を出さなかった」と話しているという。
同課などは、司法解剖でも千代さんの死因や死亡時期を特定できなかったが、桐本被告の供述や電気、ガス料金が減ったことなどから、少なくとも09年2月以降、千代さんの年金をだまし取ったと特定した。
桐本被告は定職がなく、年金を生活費などに充てていたとみている。【大野友嘉子、谷口拓未】
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