沖縄県・尖閣諸島の久場島(くばじま)北西の日本の領海内で逃走した中国漁船を立ち入り検査していた石垣海上保安部(沖縄県石垣市)は8日未明、船長の中国人、※其雄容疑者(41)を公務執行妨害容疑で逮捕した。日本の領海内での操業を海上保安庁の巡視船に発見されてから逃走しており、同保安部は不法操業についても捜査する。
逮捕容疑は、7日午前10時56分ごろ、同島の北西約15キロの領海内で、中国籍の大型トロール漁船「☆晋漁5179」(166トン)のかじを突然左に大きく切らせ、立ち入り検査のために停船命令を出し追跡中の海保の巡視船「みずき」(197トン)の右舷中央部に衝突させ、海上保安官の職務を妨害したとしている。停船命令に従わず船を巡視船に衝突させる行為を公務執行妨害ととらえるのは異例。
※容疑者の漁船は「みずき」との衝突の約40分前に巡視船「よなくに」(1349トン)にも衝突して逃走。7日午後0時56分、同島の北北西約27キロ、領海から3キロほど日本の排他的経済水域(EEZ)に出たところで「みずき」の保安官が乗り移って停船させた。同保安部は、海上保安庁法に基づき立ち入り検査した後、漁船を領海内まで任意同行し、8日午前2時3分、※容疑者の逮捕状を執行。※容疑者の身柄を「みずき」に移し、同日午前7時25分ごろ石垣港に到着。同保安部に移送した。海保関係者によると、※容疑者は衝突させたことを認めているという。
他の中国人船員14人は、漁船と一緒に同日夕、同港に到着予定。【石原聖】
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