Friday, September 24, 2010

詐欺容疑:先物取引元社長ら逮捕へ 岩手県警

海外商品先物オプション取引名目で顧客から集めた資金の大半を詐取したとして、岩手県警は近く、破産手続き中の取引受託業者「トレイダーズ・エクストリム・カンパニー」(東京都品川区)の元社長(44)や元社員ら十数人を詐欺容疑で逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。被害者は全国で約400人、被害総額は二十数億円に上るとみられ、一部の被害者はト社を相手取り損害賠償を求める訴訟を起こしている。

 捜査関係者によると、元社長らは07年8月~08年7月ごろ、現在の価格で将来海外市場の商品(原油や金など)を売り買いする権利を扱う「海外商品先物オプション取引」の投資資金として、岩手県北上市の70代女性から預かった約2000万円をだまし取ったなどの疑いがある。

 ト社は06年4月に設立。東北地方を中心に盛岡市や仙台市に支店を置き、電話や自宅訪問で主に高齢者を勧誘していた。捜査関係者によると、集めた二十数億円のうち実際に投資されたのは1割未満で、資金の大半を高額な役員報酬など会社の運営資金に充てていたとみられる。ト社の決算報告書によると、元役員5人の役員報酬は07、08年度で計約2億400万円に上った。

 経済産業省によると、ト社の営業担当者は取引に必要な手数料が7万円なのに「8000円になります」などとうそをついて勧誘し、客から「やめたいので返してください」と返金を求められても応じていなかった。【宮崎隆、安藤いく子】

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