富士重工業は、同社の売り物で、ほぼすべての乗用車に搭載している「水平対向エンジン」を21年ぶりに全面改良した。従来品より製造原価を2割引き下げる一方、燃費性能を1割高めた。今秋刷新するスポーツタイプ多目的車(SUV)「フォレスター」を皮切りに、数年かけて主力の全車種に搭載する。
新型エンジンは、ガソリンを燃やすシリンダーの構造を改良するなどして燃焼効率を向上。170億円を投じて最新設備を取り入れた専用工場を大泉工場(群馬県大泉町)敷地に建設して、生産効率を高め、大幅な原価低減を実現した。
排気量は2リットルと2.5リットル。富士重の水平対向エンジンは、シリンダーが水平に配置され、一般的な直列などに比べ車の重心を低くでき、走りを安定させやすい利点がある。しかし、国内では富士重しか採用しておらず、専用部品が多いためコスト高につながるほか、低燃費化が課題だった。【宮崎泰宏、写真も】
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